米国の天才ファンドマネージャー、マイケル・ラウアーは、10年間、年平均72%のパフォーマンスをたたき出したバリュー投資家です。
彼の投資手法を見ることで、バリュー投資的な投資銘柄の決定方法が身につくと思います。
なお、バリュー投資家とは、株価が、企業の本源的価値を下回っているときに投資するスタイルの投資家を指します(PER、PBR、PSRなどを好んで用いて、チャートなどテクニカル分析は基本的に使わない)。
それでは彼の投資銘柄の決定法を見てみましょう。
投資銘柄の決定方法
1.自らが熟知している銘柄、セクターであること。
自分の勤務先の業界など、他人より明らかに優位性がある分野で勝負すべきということでしょう。ピーターリンチのアドバイスにも同じようなものがあります。
2.市場全体と比較し、大きく下落していなくてはならない。特に、機関投資家が保有できなかった銘柄などが割安になっている可能性が高く、好ましい。
不祥事後のオリンパスみたいな例ですね。東電は少し違う気がしますが・・・
3.バランスシートが良好で、一定のキャッシュフローが稼げている。
資産の中身が健全か、ちゃんとキャッシュが稼げていて黒字倒産しないかなど。経営の健全性は大切ですね。
4.自社株買い、もしくは会社の経営陣による買いが行われていなければならない。
会社が、うちの株価は割安ですってメッセージを出していることが大切、ってことですね。
5.株価が、企業価値にたいして割安なこと
バリュー投資の基本ですね。企業価値というか資産価値に注目していてPBR1倍を目安にしているようです。
6.近い将来、株価を動かす要因があること。
いくら割安な株価で投資しても、なかなか株価が上昇しなければ、大切な資金を寝かせることになります。
具体例として、経営上の課題となっていた赤字事業からの撤退、などをあげています。ドコモのiphone導入などもこれに当たるでしょう(ドコモが割安でなければ、ラウアーの投資基準は満たさない)。
最後に、株の売り時の話
ラウアーはまだ株価が上昇すると思っているうちに売却するようです。それはある程度株価が上昇してしまえば、他により割安な銘柄に対して乗り換えた方が効率的、という考え方に基づく、とのこと。
常により良い銘柄を探したいものです。
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