以前、良い選択をするための方法論として以下のエントリーを書きました。
良い選択をするには 伝統的な投資技術向上策に「選択の科学」が承認を与えた - 株式、FXのまとめ解説
今回、『トレーダーの生理学』を読んでいたら気になるフレーズが。
勘は現実に存在しているというだけでなく合理的な選択をするためには不可欠
「選択力」の向上には、直感が必要とあれば、それを学ばねばなりますまい。
そもそも直感とは何か
直感とは、パターン認識である
頭脳系ゲームでも囲碁や将棋でもやったことある人はわかると思いますが、先の先まで考えてたらキリがないですよね。
私は子供の頃、親に囲碁をならっていたので経験があるのですが、こうした(初期の選択肢が膨大にある)ゲームの場合、「最初の選択肢の絞込みの技術」ニアイコール「そのゲームの技術」みたいになります。直感>思考力の世界ですね(もちろんこういったゲームでも思考力はあったほうが有利ですよ、あくまで簡略化)。
選択肢を限定する技術>選択肢を深く検討する技術
ってことですね。
反対に最初の選択肢が少なく、ただし各選択肢を深く検討して正しいものを選べ、みたいなゲームなら
思考力(選択肢を深く検討する技術)>直感(選択肢を限定する技術)
なんでしょうが。
直感を信頼できる場合の2条件
以下の条件が満たされている場合、その直感は信頼できる
条件1
同じパターンを繰り返すような規則的な環境下にいること
条件2
パターンに頻繁に遭遇し、なおかつ自分のパフォーマンスについてのフィードバックをすぐ受け取れること
条件1はそもそも学習が有効な環境なのか、といくことですね。条件2が必要なのはいうまでも無いでしょう、答え合わせできない環境で数学の問題解いてもなかなかできるようにならないよね、って話ですね。
直感を信頼できない場合の2条件
条件1
安定した規則性がない環境下にいる場合
条件2
パターンを生成までに時間が長くかかり、一生かけないとパターンを学習できないような場合。
信頼できる場合の逆パターンですね。
以下余談
投資の世界は
投資の世界はどっちでしょうか?結構意見が分かれそうですが、私は中間的なイメージかなって思ってます。
効率的市場仮説の信奉者は市場に規則的なパターンなんてないというでしょうし、行動ファイナンス的アプローチから「人間の行動は歪んでいて、それがパターンの生成につながる(ちょっとテキトー)」なんている議論もありそうです。
ただ、優秀なトレーダーが明らかに市場平均を上回るパフォーマンスを継続的にたたき出すことなどから、少なくとも一部の人間には市場のパターンが見えるのではないでしょうか。