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宝くじを買うのは別に不合理じゃないのではないかなぁって話を書こうと思います(上のエントリーの批判ではありません)。
人はなぜ保険に入るのか
人間はなぜ保険に入るのか。
保険に入ることに期待値的な意味での不利さはみんながよく知っている。保険会社の人件費や様々な間接費を負担した残りが保険金として支払われるのだから、保険に入ることは確率的(期待値的)に不利な勝負であることは明らかだ。
でもみんな保険に入る。
その答えは感覚的にも分かりやすい。万が一の時に困るだ。一家の生計の柱が倒れたとき、残された家族は非常に困る。
この状態の効用(満足感)は極めて低い。
期待効用理論によれば、人間の意思決定は、期待値を最大にするわけではなく、(各人ごとに異なる主観的な)期待効用を最大化するように行われることになる。
上の例で行けば、一定の確率で起こりうる「残された家族が困る」という極めて大きい不満足(不効用)を(期待値的には不利なのかもしれないが)保険に入ることでヘッジできることの(主観的な)価値が大きい、ということになる。
宝くじはこの保険の反対かな
宝くじを買うのは期待値的不利だ。これもみんな知っている。
でも、保険の加入と同様に、一部の人が宝くじを買う理由は比較的理解しやすい。
宝くじを買って失うお金は大したことはない。10枚買っても3,000円程度だ。
マイナス3,000円で人生が変わってしまう人は日本にそうそういない。
でも、万が一高額当選すればそれこそ人生が変わる。
この人生が変わるって効用(満足感)の大きさが、期待値的な不利を超えて宝くじ購入に導く。別段合理的なのではないかと思う。
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