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FX初心者必見。米国の重要経済指標13指標のまとめ



米国経済指標は超重要

>経済指標の発表はしばしば為替・株式市場で大きな話題になります。特に米国経済は、(世界経済に占めるシェアが低下し続けているとはいえ)世界最大の経済大国の指標であり、大きな注目が集まります。

>今回は比較的重要な経済指標をなるべく網羅的に取り上げ、その特徴を紹介することにします。

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目次

 

1.GDP成長率

発表タイミング:四半期ごとの最終月の4週間後

市場インパクト:A

・米国経済全体で生み出した総付加価値を図る経済指標

・四半期ごとのビックイベント

遅行指標

・季節調整済み前期比年率で発表

・個人消費が7割

 

2.ISM(全米供給管理協会)製造業景況感指数

発表タイミング:毎月。翌月の第1営業日に発表。

市場インパクト:A

ISMによるサーベイ調査によるDI方式(日銀短観と同様)の指数。350社の購買担当者(部門)からみた景気状況を調査。

・翌月1(営業)日発表のため速報性が高い

50が中立。50を上回れば景気拡大、下回れば景気縮小を示唆。

・新規受注、生産、雇用、入荷遅延、在庫の5項目を指数化。

日本のハイテク株との連動性が一番高い経済指標との見方がある

 

3.ISM(全米供給管理協会)非製造業景況感指数

発表タイミング:毎月。翌月の第3営業日に発表。

市場インパクト:AB

ISM製造業景況感指数の非製造業版。

・速報性が高い。

・新規受注、景況指数、雇用、入荷水準の4項目を指数化。

50が中立。50を上回れば景気拡大、下回れば景気縮小を示唆。製造業指数と同様。

ISM製造業指数よりも先行性が高い、との指摘もある。

 

4.消費者物価指数(CPI

発表タイミング:毎月。翌月の2~3週間後に発表。

市場インパクト:B

・消費者から見た財・サービスの価格を示す。変動幅が大きいエネルギー・食品価格を除いたコアCPIが最も注目される。

・直接的な重要性は高くないが、金融政策の方向性に影響を与える場合ある。物価上昇を政策当局が懸念している局面では、注目度が急上昇

・速報性はあまり高くない。

 

5.個人消費価格指数(PCE

発表タイミング:毎月。翌月の4週間後に発表。

市場インパクト:B

CPIと似ており、消費者から見た財・サービスの価格を示す。

CPIとの違いは、CPIは品目別ウェイトが固定されているのに対して、PCEはウェイトが固定されていないこと。そのため、消費者が安いモノの購入量(比率)を増やした際はCPIはそれを考慮しないのに対して、PCEは考慮している

FRB(連邦準備制度、米国の金融政策を決定)が最も重視するインフレ指標

・速報性は低い。

 

6.耐久財受注

発表タイミング:毎月。翌月の3~4週間後に発表。

市場インパクト:B

・耐久年数が3年以上の財の受注統計。

・変動幅が大きい輸送機器除外ベースが基調判断に用いられるほか、航空機を除く非国防資本財受注が、設備投資の先行指標として注目があつまる。

受注の増加と受注残の増加が同時に発生していれば、将来の生産の増加を強く示唆している

 

7.失業率

発表タイミング:毎月。翌月第1週の金曜日に発表。

市場インパクト:A

・家計調査をベースに失業率を調査。

後述する非農業雇用者数と同時に発表されるものの、別々の経済調査に基づいているため、違った方向感が示されることも多い

・失業者の定義は、過去4週間に仕事を探していたもののうち仕事があればすぐ就業できるひと(レイオフ中の人も含む)。

 

8.非農業雇用者数

発表タイミング:毎月。翌月第1週の金曜日に発表。

市場インパクト:A+(A以上という意味で使ってます)

・事業所調査をもとに非農業部門に属する事業所のなかで給与をもらっている人の数

・失業率と同時に発表され、注目度が非常に高い

・この指標が事前予想と大きく(上にも下にも)乖離すると、マーケットの流れを一気に反転させることもしばしば起きる。

・リーマンショック後は季節調整のゆがみから年後半がよい統計が出やすいと指摘されてきた(最近はエコノミスト予想に織り込まれている印象)。

・今回は紹介しないが、雇用統計発表前に発表される、ADP雇用統計という指標あり同様に注目度が高い。

 

9.失業保険申請件数

発表タイミング:毎週。翌週木曜日に発表。

市場インパクト:BA

・新規失業保険申請件数及び失業保険継続受給者数を報告

・週単位のため悪天候やイベントでぶれやすい。そのため移動平均値なども見るのもよい。

雇用統計につながる経済指標であるため、毎週この失業保険申請件数を追いかけて(自分なりの)次回の雇用統計に対するイメージを持っておくために活用

 

10.小売売上高

発表タイミング:毎月。翌月2週間後に発表。

市場インパクト: A

・消費統計の最重要指標。

・休日の日数などを調整した数値を発表。ただサンプル数が小さく、しばしばトレンドから乖離した数値が発表される(確報値はサンプル数が多いため、こちらも見られる)。

・自動車販売のシェアが高いため、自動車除外ベースも注目される。

・米商務省は、自動車(ふれ幅が大きい)、建設資材(中間財としての性質が大きい)を除外して用いる。

 

11.消費者信頼感指数

市場インパクト: C~B

・消費者のセンチメントを把握する指標。

・しかし、センチメントと実際の消費に相関が薄いことが指摘されており、注目度が低下していっている印象

 

12.住宅着工件数(及び住宅着工許可件数)

市場インパクト: A~B

・一戸建て、集合住宅の着工件数をそれぞれ発表。

・住宅着工件数と同時に、その先行指標である住宅着工許可件数が公表される。

・住宅価格との関係において特に注目される。

・リーマンショック前は特に注目度が高かった。

 

13.中古住宅販売

市場インパクト: A~B

・全米を4つの地域に分けて調査。

中古住宅の売買契約がなされてから、2~3ヶ月遅れて計上されることが注意点。実際の市況からは数ヶ月遅れとなっている。

・住宅在庫も、販売に対する在庫比率として公表されるため、要注目。

・住宅価格を示す指標としては、S&Pケースシラー住宅価格指数などもある。

・住宅系の指標は、住宅の資産価格効果に注目が集まっている局面では非常に注目される(リーマンショック前、直後など)。

 

ほかにも、自動車販売台数(耐久財の循環を見るのに大事)など重要な指標がいくつかありますが、なるべく網羅的に取り上げました。

 

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