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中央銀行(日銀、FRBなど)が政策決定に用いるテイラー・ルールってなに?



為替市場を読むための中央銀行に対する理解

FXをするためには中央銀行の政策に対する理解が何よりも重要です。

特に中央銀行の政策金利の上げ下げが何に基づいて決定されているかを知ることが出来れば、中央銀行の手の内がある程度理解できます。

 

日銀やFRB(アメリカ)など中央銀行は、どういう考えに基づいて政策金利を上げ下げしているのでしょうか。

 

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金融政策ルールとは

金融政策(政策金利の上げ下げ、など)ルールと呼ばれる考え方があります。

これは物価や経済活動の安定を目的にマクロ経済変数(経済指標など 例えば失業率やGDP成長率)の動きに応じて、システマティック(ある種機械的)に金融政策を運営する方式を表現したものです。

システマティックに金融政策を決定することで、為替市場などに不要な混乱を招かないようにするというのが、金融政策ルールの意義です。

 

この金融政策ルールのもっとも代表的なものがテイラー・ルールです。

 

テイラー・ルールとは

テイラー・ルールとは足元のインフレ率と需給ギャップが、理想的な状態からどの程度乖離しているかに応じて、政策金利をどのように変化させるか、を定めたルールになります。

 

 イメージは下の式のようになります。 

 

政策金利=均衡名目金利+α×(インフレ率が目標よりどれくらい離れているか)+β×(需給ギャップ(率)がどれだけ大きいか)

 

 もうちょっと一般化して式にすると

 政策金利=(均衡実質金利+目標インフレ率)+α×(インフレ率-目標インフレ率)+β×(実質GDP-潜在GDP)÷潜在GDP

 

 となります。

 

テイラー・ルールの使い方

上の式からわかるように、テイラールールは

・インフレが高ければ高いほど

・需給ギャップ率が大きければ大きいほど

 政策金利を上げる、というように用いられます。

その国が持っている経済のポテンシャルを超えて、景気が過熱しているときは金利を引き上げる、ということもできますね。

テイラー・ルールと現実の金融政策

テイラー・ルールは現実の金融政策を比較的うまく説明するとの観点から好まれる(ニュー・ケインジアン・モデルとの相性の良さもある)ものの、必ずしも現実の金融政策をすべて説明できる訳ではありません。

バブル期の金融政策は、テイラー・ルールからみて過度に拡張的だったなどの批判もあります(これは、テイラー・ルールが正しく、中央銀行はこのルールに従うべしって批判になっちゃいますが)。また、各国の中央銀行は、実は為替を睨みながら金融政策を決めている(為替水準が政策金利の変数になっている)との主張もあります(中央銀行ごとに性格はさまざま)。

でも、まあ、テイラールールは、為替市場の大事な基本だと思いますよぉ~