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日本と海外の金利差が拡大すると何が起きるのか?内外金利差と為替レートのまとめ



内外金利差とは日本と海外の金利差

「アメリカの政策金利引き上げで円安ドル高になった」というようなニュースがよく流れると思います。これは何を意味するのでしょうか?

「アメリカの金利引き上げ」「円安ドル高」にどんな関係があるのかを説明します。

 

まず、アメリカ(FED)の政策金利引き上げがもたらすものから考えます。と言っても大したことではなくて、政策金利の引き上げは、アメリカの金利の上昇に繋がります。

これに対し、日本の金利が変わらなかった場合、日本とアメリカの金利差が拡大します。

これを内外金利差(日米金利差)が拡大した、と言います。

内外金利差のイメージを下につけます。

日米金利差の図

上の図のアメリカの金利が上がれば、イコール以下の内外金利差が大きくなるのはわかると思います。

問題は、なぜこの内外金利差の拡大が、円安につながるのかです

内外金利差が拡大すると何が起きるのか?

日米金利差(内外金利差)とは日本とアメリカの金利の差であると説明しました。

日本の金利は、政策金利がマイナス圏に入っており世界的にも低い水準にあります。

そのため日本で預金しても、経済的に意味のあるような十分な利子収入を得ることは期待できません。

一方でアメリカでは一定の金利があります。

 

こうした場合、もしあなたが預金によって利子収入を得たいと考えた場合、どのような行動をとるでしょうか。

金利の低い日本円を、金利の高いアメリカ・ドルに換えて、預金しますよね。

そうすれば、アメリカの高い金利の恩恵を受けることが出来ます。

 

この日本円をドルに換えるって行為は、そのまま、円売りドル買いを行うってことです。

 

こうした行動は為替市場全体で起きるため、金利の低い通貨を売って、金利の高い通貨を買うって行動がFX市場に影響を与えるわけですね。

 

となれば、アメリカの金利引き上げが引き起こす為替市場の動きも分かり易いと思います。

  1. アメリカが金利を引き上げる
  2. 日米金利差(内外金利差)が拡大する
  3. 円を売ってドルを買う行動が起きる(実際のFX市場はもっと抜け目ないので、この行動が起きることを見越した、ドル買い円売りが即時に発生する)
  4. ドル高円安につながる

ってことになりますね。

スワップポイントも金利差

FX取引で高金利の通貨を買ったときにもらえる(売った場合は支払う)スワップポイントも両通貨の金利差がもとになってなっています。

先ほどは預金で説明しましたが、FXで例えるなら、金利を引き上げる通貨はスワップポイントが増える通貨ということになるので、スワップ狙いの買いが入りやすい通貨といえます。

だから、金利が上がる通貨は買われるっていうように、FXの観点からも説明できますね。

 

実際の長期の為替市場と金利差の関係を見てみよう

日米金利差とドル円

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為替レートを右軸にしていますが、2013年9月を1として表現した方が分かり易いかと思って、原数値は使わないこととしました。

日本とアメリカの金利差とドル円の関係をチャートにしました。

長い時間軸でみると、なんとなる連動していることが分かってもらえるかと思います。

ドル円レートは、当然日米金利差のみが左右しているわけではないので、ぴったりと一致しないのはある種当然ですが、まあ好意的にみて貰えば十分ご理解いただける範囲化と。

日英金利差とポンド円

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どちらかというとこっちがみて貰いたかった図です。

荒れ狂うポンドの動きが確認できるわけですが、長期で見れば連動していなくもないかと思います。

そして2014年と2015年後半の2か所、明確に金利と為替の連動(相関)の崩れが見られます。これは、

2014年のイギリスからのスコットランド独立問題

2015年以降のイギリスのユーロ離脱問題

が騒がれた時期と一致しますね。

両方とも英国の国家としての成り立ちにかかわる重大な問題です。

金利と為替の連動は、金利収入の追求っていうある意味では平時の行動です。

国家が揺らぐような問題が持ち上がっているときには、より別の要因に注目して為替レートを考えるべしってことも重要だと思います