2013年9月6日(金曜日)の株式市場最大のニュースは「ドコモのiphone導入」でした。
i-mode開発以降、日本の携帯キャリアの盟主として君臨してきましたが、近年はスマートフォンの拡大で、シェアが低下傾向。その最大の要因が、「iphoneを導入していなかったこと」ですから、今回のニュースに株式市場が注目したのも当然です。
株式市場が始まるや、NTTドコモの株価は、急騰し前日比6000円高の16万5600円まで上昇しました。
しかし、その後は上げ幅を縮小し、下落に転じる場面もありました。
なぜ、(個人投資家が主導したと思われる)朝の大幅上昇が続かなかったのか。
それは、iphone導入によるプラス効果が限定的、との機関投資家の冷静な見方があったからと思われます。
iphoneを開発するアップルの殿様商売は有名で、導入に当たり、最低販売台数の確保や、安い料金プランが求められます。
こうした圧力にドコモがさらされることで、利益率が低下するのではないかとの思惑が働いたのでしょう。
そのため、シェアの低下は止まるものの、増益につながるとまでは見られなかったことが、株価の微妙な動きにつながったものと思われます。
一方で、他の携帯キャリアはかなりネガティブ。
ソフトバンク ▲2.1%安の6,380円
KDDI ▲0.2%安の4,895円
まあ、ドコモからの契約者の流入が止まるのだから、当然ですね。ドコモの動きに対抗して、値下げ販売など行ってくれれば契約者としてはうれしい限りですが。
携帯キャリア業界は、例外的な高収益率を維持してきた業界ですが、競争が激化することで、今後は変わっていくのでしょうか。
リンク
株価が動乱含み?ドコモ端末販売店関連株は、協立情報通信(3670)、ITCネットワーク(9422)、ネプロ(9421)など
http://news830.com/archives/2560
ドコモ株価、一時3.8%上昇 iPhone発売報道を受け
http://www.sankeibiz.jp/business/news/130907/bsj1309070601001-n1.htm