株式投資を始めるなら読んでおきたい本(初心者から経験者まで)
株式投資に役立つ本をまとめ
投資の本は結構地雷が多い。わたしが持っていたり、書店で立ち読みしたりして、これはおすすめできるって本をあげていきます。
おすすめのスタンスとしては、基本的にはバリュー投資(株式の本源的価値に注目した投資、みたいな意味)ですが、マーケットものなので市場心理に注目した書籍も紹介します。
目次
- 株式投資に役立つ本をまとめ
- 初心者はまずこれ「No.1エコノミストが書いた世界一わかりやすい株式の本」
- バリュー投資の基本はこれで学べる。数理に基づいた「賢明なる投資家」
- 芸術的なバフェットの銘柄選択方法を具体的に紹介
- 生活実感に根差した銘柄選択「ピーター・リンチの株で勝つ」
- 効率的な知識の習得には 「バリュー投資アイデアマニュアル」
- 「マーケットの魔術師」は、達人たちの考え方を学ぶのに最適
- 需給に注目した名著「生き残りのディーリング」
- 投資におけるメンタル面の重要性「投資苑シリーズ」
初心者はまずこれ「No.1エコノミストが書いた世界一わかりやすい株式の本」
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株式初心者向けの本ってPBR、PERとかの指標解説に終始するぐらいならまだ良い方でオカルト感あふれるものも多数あります。
そんななかでこの本は、かなりの正統派。
そもそも株式とはってところから始まって、その資産形成における位置付け、株価の変動要因など丁寧に記載されています。
ちょっと総花的な部分もあるかも知れませんが、株式投資の全体像をまるっと理解するにはかなり推薦したい本です。
執筆者は著名エコノミストで、なぜ経済分析を仕事とするエコノミストが株の入門本ってツッコミもあるかも知れませんが、純粋に良い本だと思います。
キンドル版がないのが残念。
バリュー投資の基本はこれで学べる。数理に基づいた「賢明なる投資家」
賢明なる投資家 - 割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法 新品価格 |
株式の銘柄選択は、ある意味で非常にアーティスティックな部分があるわけですが、ベンジャミン・グレアムの投資手法はそれとは対極。
資産価値から見た説得力のある割安を追求します。その企業が今すぐに解散したらいくらの価値があるか(解散価値)を重視した投資哲学は、非常に堅実であり、保守的。株式を(利回りを計算しやすい)債券的に見ている投資手法であり、ぜひ真っ先に読んでほしい本の一つです。
ただ一つ注意点があるとすれば、相場の高値圏で彼の投資手法に従おうとすると、ボロ株ばかり買ってしまうことになりかねないってことでしょうか。
キンドル版もありました。
芸術的なバフェットの銘柄選択方法を具体的に紹介
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ウォーレン・バフェットは言わずと知れた株式投資の大御所。投資会社であるバークシャー・ハサウェイのパフォーマンスは伝説的で、コカコーラへの巨額投資など数々の逸話に彩られています。
その投資手法の特徴は、割安さを重視することはするのですが、上記のベンジャミン・グレアムに比べて、成長性や経営の質などより定性的な要素を重視するものです。
だから、高いブランド力を持つ企業を偏愛する姿勢が顕著。
グレアムの投資手法が、資産価値から見た割安さに偏っている(ただしグレアムも成長性は評価していた)のに対し、バフェットの投資手法は割安さの定義をより広範な企業価値に拡張したイメージ。それゆえ、彼の投資哲学は普遍的で、そう簡単に色あせることはないと思われます。
バフェットは、前述のグレアムの弟子ですが、青は藍より出て藍より青しって言いたくなる気分にさせられる、文句なしの名作です。
キンドル版がないのが残念なのですが、どっちは紹介するか迷ったもう一つのバフェット本の名著「バフェットからの手紙」はキンドルで出てました。
こっちのほうが情報が加工されてないので、多少知識が吸収しにくい部分があるかも知れません。できれば、上記の「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」を読んだ後にお読みいただきたい本です。
生活実感に根差した銘柄選択「ピーター・リンチの株で勝つ」
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「株で勝つ」って何とも素人くさいタイトルですが、伝説のファンドマネージャー、ピーターリンチの名著です。
サブタイトルになっている、アマの知恵でプロを出し抜け、こそがこの本の本質。自分の生活のなかで得られた情報を株式投資に活用することの重要性が述べられているます。
自分の詳しい業界から銘柄を選べばそれが優位性になって勝ちやすいってことですね。
アメリカならではだな~って思う部分もありますが、全体的にわかりやすく有用。買って損なし。
効率的な知識の習得には 「バリュー投資アイデアマニュアル」
バリュー投資アイデアマニュアル ──得意分野を見極めるための戦略の宝庫 (ウィザードブックシリーズ) 新品価格 |
バリュー投資のさまざまなアイディアが吸収できる傑作です。先人の知見・手法がまとまっているため、非常に効率的に知識が吸収できます。これを紹介してしまうと、上で述べてきた書籍は要らないんじゃないかと言われかねない良書かと思います(ただ、紹介している順番で読んでいただくのが最善とは思ってますが)。
キンドル版
「マーケットの魔術師」は、達人たちの考え方を学ぶのに最適
マーケットの魔術師シリーズは、米国のトップクライスの現役投資家からのインタビューに基づいて作られた名シリーズ。市場において優位性を持つにはどうしたらいいかが詰まっています。
その4冊分のエッセンスを一冊に凝縮した本作は、上記の「バリュー投資アイデアマニュアル」と同様、最強の効率性を持つと思われます。
ただ、以下の本はエッセンス版ではなく、そのものを読むほうがよいと思います。
結構古い本ですが、この中で紹介される投資家はD・Eショーなどを筆頭に現在でもヘッジファンド業界の成功者として君臨している人物も多く、現在でも役立つ内容だと思います。
需給に注目した名著「生き残りのディーリング」
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すごいタイトルですが、内容は超本格的。著者は、為替と債券のディーリング経験者。
ファンダメンタルを重視する立場に立っているため、ろうそく足の形状とかをこと細かく解説している本とかには価値がないと確信しています。一方で需給は、株式投資はマーケットものなので無視できない要素。
これを読めば、ファンダメンタルで説明できない価格変動についても洞察が深まるだろう。
投資におけるメンタル面の重要性「投資苑シリーズ」
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含み損の銘柄を見るのは心が苦しい・・・っていうのは多くの人に共通する真理だと思いますが、自分の感情のままに行動したら、高値つかみ・底値売りになってしまいやすいのが投資というもの。
本書は、メンタルコントロールや資金管理の重要性を説いた書籍。精神医学をバックボーンを持つ著者の専門性がいかんなく発揮されています。
分厚くて値段も高いのですが、読む価値は十分あります。
メンタル、資金管理とトレードの準備段階とも位置付けられそうな1巻と異なり、この2巻は実践的。ただ、類書はいろいろあるため、1巻を読んでよほど気に入らない限りは無理に読まなくてもよいと思います。
3巻についても同様。
ただ、このシリーズはスタディガイドがついていて、これは結構良い。問題形式で進めるため、非常に読みやすい。先にスタディガイドに取り組んでから、本体を読んでもよいかも知れません。