FX初心者向けまとめ解説(株式投資もあるよ)

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トレンドラインで為替のトレンドを見極める

トレンドラインでトレンド分析

FX市場は他の金融市場と比べてトレンドが発生しやすい市場と言われます。

トレンドとは何かということを掘り下げると長くなるので、(上昇にせよ下落にせよ)一定方向の値動きが継続することを、ここではトレンドと呼ぶことにします。

なぜ、FX市場でトレンドが発生しやすいかと言えば、為替には明確なファンダメンタルズ(経済的価値)を定めることが難しい、という事情があると言われてます。

ドル円のレートが100円が良いのか、102円が良いのか、という問題に答えることは、とても難しいのです。為替レートの決定理論などもあることはあるのですが、あまり現実の市場を説明するに足るものにはなっていません。

そのため、ここまで下がれば割安だから逆張りをしてみよう、というようなトレンドに逆らう取引はやりにくいものがあります。

 

だから、為替市場では、一定の方向感に沿った取引、トレンドフォロー的な取引が一般的になります。

 

ということは、トレンドを分析することは為替市場の基本の一つと考えて良いでしょう。

そのトレンドを分析するにあたって便利な道具であるトレンドラインのについて説明します。

 

トレンドラインとは

トレンドラインとは安値同士を結んだサポートライン(下値支持線)と高値同士を結んだレジスタンスライン(上値抵抗線)によってできています。

言葉だけだと難しいので、チャートにします。

トレンドライン

(DMMFXのチャート機能を少し加工したものです)

ドル円のチャートを例に使っています。

青色の線がサポートライン(下値抵抗線)、赤色の線がレジスタンスライン(上値抵抗線)になります。

 

なぜトレンドラインは有効なのか

こうしたサポートラインレジスタンスラインは、為替市場関係者はよく見ています。

そのため「サポートラインが100円にある」となれば、とりあえず買いたい人は100円を目安に買いに来るわけです。

このように多くの人が注目する指標が効力を持ちやすいのがテクニカル分析の常ですが、トレンドラインは最もよく使われるテクニカル指標の一つであるため、当然その有効性も高くなります。

 

トレンドライン利用方法

局面ごとのサポートラインとレジスタンスラインの重要性

トレンドラインには以下の2種類があるとご説明しました。

・サポートライン

・レジスタンスライン

この両者の重要性は局面ごとに異なります。

 

一般的に、上昇トレンドではレジスタンスライン(上値抵抗線)が、下落トレンドではサポートライン(下値抵抗線)が重要と言われます。

 

上に載せたドル円のチャートでは、下落トレンドになっているので青色のサポートラインが重要ってことですね。

 

トレンドが変わる場合の見分け方

トレンドが変わる場合

カナダドル円チャートを例に使います。

2016年1月から(原油価格の回復などで)緩やかな上昇トレンドが続いていました。

その期間、青色のサポートラインが形成されていたわけですが、そのサポートラインを割り込んだのち下落トレンドになり新たに赤色のレジスタンスラインが形成されています。

このように、上昇トレンドの場合、サポートラインを割り込むと上昇トレンドが終了した可能性が高いと判断されます。

 

なお、下落トレンドの場合には、レジスタンスライン(上値抵抗線)を突き抜けた場合が、下落トレンド終了の目安になります。

 

サポートラインを割り込むことが重要な理由

なぜ、(上昇トレンド終了の目安として)サポートラインが重要なのでしょうか。

それは投資家のストップロスという行動が影響しています。

為替投資家は通常、売買を行ったとき思惑と反対に相場が動いてしまった場合に備えて損切りラインを設定し、そのレートまで為替が達したら自動的にポジションを閉じる注文(ストップロス)を設定します。

ストップロスなので、これ以上損失が広がらない(ロスをストップさせる)注文っていう意味ですね。

 

投資家が、上昇トレンドに乗るために買い持ちのポジションを取っていたとします。

その場合、ストップロスをどの水準レートに設定するでしょうか。

 

その際に参考にされるのがサポートラインです。

サポートラインは、通常この水準で相場がサポートされるラインです。

ということは、この水準までは下がりうるので、その上にストップロスを設定しては、無駄な損切りを行う羽目になりそうです。

そのため、通常サポートされるサポートラインの少し下にストップロスを設定するのが普通です。

そうすれば、ロスカットを防ぎながら、万が一の時の損失も限定しつつ上昇トレンドに乗ることが出来るようになります。

 

ストップロスがサポートラインの下部に集中

青色のサポートラインの下に黄色の点で示したストップロスの注文が並んでいるイメージです。

 

みんながこのストップロスの注文を入れることでどうなるかというと、サポートラインを割り込んだ際に、連鎖的にストップロスの注文がヒットして、売りが続くことがあります。いわるい売りが売りを呼ぶ展開、などと表現される現象ですね。

こうなると、再度上昇トレンドに回帰するのは難しく、通常は一旦下落トレンド追求することになります。

 

こういった、トレンドラインを信じる人たちの行動が、トレンドラインをより強固なものにしている面があるわけですね。

FRB議長発言がハト派的と解釈されるとき為替市場はどう動くのか(2013念11月の事例)

FRB議長がハト派的スタンスを示した際の為替市場の反応

2013年11月の、イエレン氏の議会証言は米景気に慎重な見方を強調しており、為替市場から極めてハト派的と受け止められました。

それを受け、金融緩和の継続を予想したドル売りが続くことになり、日本は円高に苦しむことになりました。

しかし、ブラジルなどの新興国では、一旦は米金利引き締め懸念から停会していたものの、世界の緩和的な金融環境がまだ続くとして、回復傾向に転じることになります。

このように、イエレン議長の発言は、為替市場の教科書通りの展開につながることになります。

他の金融市場はどうなったのか

株式市場

金融緩和の長期化は単純に株式にはプラス。発言があった当日のNYダウは85ドル高となりました。NY地区連銀製造業景況感指数が▲2.2とエコノミスト予想の+5から大幅に下回っていたにもかかわらず、悪い経済指標を吹き飛ばしてしまいました。

足元の経済指標より、より大きな金融政策の方向性の方が大事なわけで、テーパリングが遠のいたことをより好感した形です。

債券市場

債券市場は、緩和終了になったとき最も影響を受ける市場です。FEDは大量の債券を購入していたのに、その買い手がいきなり居なくなってしまうわけですから。

そうした懸念が遠のいたため、債券市場はポジティブに反応し、金利は低下し債券価格は上昇することになりました。

異なる解釈とストラテジスト予想への教訓

ただ、イエレン氏の証言をハト派と解釈することへの異論も出ており、いろいろな見方につながりました。

コラム:イエレン氏証言はドル100円台定着を意味せず=池田雄之輔氏 | Reuters

 

しかし、結果から言うとこの池田氏の意見は的外れに終わります。

FEBはその後も、金融緩和の終了には慎重なスタンスを継続し、実際に引き締め局面に移行するのは2015年になってからになります。

 

野村證券のストラテジストは、円安予想をしたがるので、割り引いて見るべきって教訓にもつながりました。

米国の金融引き締めはドル高円安につながります。

反対に、当時イエレン議長が示した緩和継続スタンスはドル安円高につながるので、予想したくない方向性になります。

そのため、ひねくれた解釈をして、イエレン議長はタカ派ってことにしたかったって面は見え隠れしますね。

まあ、もともと円安予想をしていた人が、その予想に固執して、新たな材料に対してゆがんだ解釈を行うっていうのは、ありがちな話ですので、単純にプライドの問題だったのかも知れません。


為替市場の入門者向けのFX記事をまとめ

入門者向けのFX記事まとめ

以前、わたしの記事の中で円相場の特徴をまとめたものを集めて、まとめ記事を作りました。このときは、円相場にフォーカスしてたので、多少知識のある人向けに書いた記事を中心にまとめました。

 

今回は、かなり基礎的な「為替とは」「円高・円安ってどうなの?」みたいなところから書いた記事をまとめます。FXやらない人も読んでみてもらえたら、為替市場にかかわる教養的な知識が身につくと思います。

FXとはそもそも何か? 

FXとは、そもそも何かってことに関して解説しています。

流し読んでいただければFX知識のベースになる基礎が身につくと思います、FX入門者に最もおすすめの記事です。

為替市場は投機的な部分もある金融市場ですが、もともとは異なる通貨を使う人たちが物品のやり取りを可能にするように作られた仕組みです。そのため、非常に実体経済に近い市場とも言えます。

実際に、為替取引の中心を担う銀行の主要なお客さんは、(金融機関、投資家はもちろんのこと)輸出企業や輸入企業です。

日本企業にお勤めの方で、輸出も輸入もしていない会社で働いている方は少ないと思います。ほとんどすべての人が(間接的にせよ)関わっている為替市場は、実は最も身近な金融市場なんですよね。

 

円高・円安の意味とメリット・デメリット

円安・円高ってそもそもこんな意味って説明です。ただ、それだけだと教科書的になってしまうので、小さいころ、「1ドル100円が90円になるのが円高って、数字が小さくなるのになんで高いんだろ」って違和感を覚えた記憶を思い出しながら書きました。

大人になって知識がついてから考えてみると、高い・安いの起点が、為替レートの表示方法と逆だったから違和感を持ちやすい表現なんですよね(詳しくは記事を見てください)。

そこで、基準に円安・円高の意味を説明したらこうなるだろうってことを書いてみました。

 

 

こちらは、わたしが考える円高・円安のメリットとデメリットをまとめた記事です。こうゆう記事って絶対ヒットしないのだけど、買い手みたいネタだったので書きました(この記事に限らず今回まとめるような基礎知識系は拡散しにくい気がする)。

この円高・円安論争は信念と信念の戦いみたいになって炎上することを恐れていましたが、なるべく客観的に書こうっていう思いが通じたのか炎上案件にもなりませんでした。

幸運にも大手個人ニュースサイト(まなめはうすさん、かーずSPさん)に掲載していただけたので、結構読んでもらえました。ありがたや。

 

為替市場で銀行が果たす役割について

為替市場はインターバンクっていう銀行間の取引が中核をなしているってことを説明した記事です。

為替には実は内国為替っていう概念があってこれがわかれば、自然に為替とはっていうのが分かりますよっていう記事です。上の方で、企業はすべて為替にかかわっているって説明しましたが、実は消費者として暮らしているだけでも、為替取引を行っているのです。

「為替」は身近なのです。

 

為替レートにも様々な種類があるってことを説明した記事です。ニュースで報じられる為替が、どこでどのようにして決まった為替レートなのかってことがわかると思います。

よく聞く(ドル円の)仲値、TTMの意味なども説明しています。

 

 

為替レートは1ドル100.10円-100.15円みたいに幅で表示されますが、その原因が為替市場の価格形成の方法から来ているのだよって説明をしました。

また、為替レートの幅であるスプレッドが広がるときは、為替市場がどんな心理状態にあるのかを説明しています。表示されている為替レートには実はいろいろな背景があるんですよね。

 

金利が為替レートに与える影響

わたしたちが見ている為替レートって実は2日後の価格なんですよってことを説明した記事です。

為替取引には先物と直物があるのですが、その違いなどを説明しています。

為替レートは金利と密接な関係にあるので、為替を受け取る日によって金利がレートを調整してしまうってことがわかるかと思います。

 

1つ上の記事で、受け渡し日が為替レートに与える影響を理解してもらえたら、この記事の輸出入企業がどのように為替ヘッジをしているかも理解しやすいかと思います。

実需取引は、投機取引と比べてFX市場での存在感は薄いのですが、一方方向の取引なので長期的には為替のトレンドを決める存在です。 

外貨預金とFXの比較

これは結構時間をかけて書いた記事で、個人的には頑張ったんだったんだけど、あまり拡散しなかった・・・

FX取引の金融取引としての本質が、外貨預金と比較することによってよくわかると思います。

外貨預金とレバレッジ1倍FXの比較問題って議論になりやすいと思うけど、その考え方を整理しています。包括的に経済効果を比較しているので、これが外貨預金とFXの違いの決定版と思っていただいてよいと思います。

 

FXのスワップ金利と外債の金利の違い

FXのスワップ金利って外債の金利と何が違うのってことを書きました。これも、ずっと書きたかったネタ。

長期金利と短期金利の違いという運用資産としての根本的な違いを説明しています。

 

FX口座の比較のポイント 

FXを始めるならどういったポイントに注意してFX業者を選べばいいか説明しました。スプレッド、スワップポイント、旅行につかう外貨の入手などの観点からおすすめのFX口座を選んでいます。

 

以上です。

システムトレードを始めるなら、シストレ24はミラートレーダーの簡易版として面白いよ(インヴァスト証券の評判)

インヴァスト証券のレビュー

インヴァスト証券は、独自トレードツールであるMyシストレ24が面白いFX会社です。

シストレ24の評価と使い方を中心に、インヴァスト証券の情報についてまとめます。

Myシストレ24とは?

Myシストレ24とは、インヴァスト証券独自のトレードツールです。どのようなトレードツール化というと、システムトレードを簡単に実施できるトレードツールになります。

自分がプレーするプレーヤーではなく、アルゴリズムを管理するマネージャーへ、というのがコンセプトになっています。

 

Myシストレ24の画面を開くと下の画像のように表示されます。

シストレ24初期画面

左から2番目の項目である「ストラテジー」というのが戦略名ですね。

その横の「ステータス」というところで、ストラテジーの特徴を表しています。

どのような特徴を示す項目があるかを下に下に載せます。

 

Myシストレ24のステータスの解説

シストレ24のステータスはアイコンで表示されておりある意味分かり易いのですが、初めて見た人にはなんのことかわからないと思います。

どんなアイコンがあるのか、説明します。

シストレ24アイコン説明1

上の図のアイコンは現在の状況を示すステータスですね。

不調ではなくて好調を選ぶ方が、一般的には良いとされます。

システムによって特異な相場や不得意な相場があるので、その時の為替市場にあったシステムを採用したいのです。

さらに左から2番目の「利益更新」や「連勝更新中」がついていればより好調ですね。

わたしは「利益更新」中のアルゴリズムが好きです。

 

シストレ24アイコン説明2

上の図の4つのアイコンは、過去の成績からくる特徴を示しています。

先ほどの「好調」「不調」などが現在の状態を示すステータスだとしたら、こちらはより長期的なシステムの性質を示すステータスだと思ってください。

高勝率と損小利大は基本的には両立しません(両立したら最強すぎる)。

 

シストレ24アイコン説明3

上の図の「バランス」、「コツコツ」、「一発」などのアイコンもトレードのスタイルを示すものです。「コツコツ」なら少しずつ利益を積み上げるスタイルだし、「一発」なら小さな損キリをしながら一発で大きな利益を取るスタイルです。

 

シストレ24アイコン説明4

良心的だなと思うのが、上の図ようなネガティブな表示がキチンの存在していることです。特に真ん中の「DD更新」がついたらそのアルゴリズムは一旦外した方が良いでしょう(公式サイトでも即入れ替えを進めている)。ちなみにDDはドロー・ダウンのことで、成績が直近の最高記録から落ち込んだ幅を示しています。

右の「連敗更新中」とあわせて、現在のFX市場にフィットしない注意した方が良いストラテジーと言えます。

 

このように、ストラテジーの性質や特徴を簡単に表してくれるのがシストレ24の良いところです。

 

ストラテジーを絞ったら、損益の出方をより詳しく見てみよう

アイコンを見るとストラテジーの現在の状態や、アルゴリズムとしての性質が簡単に理解できるので、興味のあるストラテジーを絞り込むのに適しています。

ストラテジーを絞り込んだら今度はより詳しく、損益の出方を見てみましょう。

 

シストレ24では以下の図のように損益曲線を表示してくれます。

ストラテジー損益曲線

ロウソク足で為替レートを、面積チャートで損益を示しています。赤い面積チャートが損失、緑の面積チャートが利益を示しています。

これを見ることで、ストラテジーがトレンド転換直後にどのような立ち振る舞いをするのか、より本質的にはトレンドをどのように定義しているのかかがある程度分かります。

 

これを数字で示したのが、以下の図です。

ストラテジー統計分析

累積収益、最大ドローダウン、平均利益、平均損失、勝率などが示されています。

このストラテジーの場合は、勝率低めで、平均利益が平均損失よりかなり大きいので、損キリラインを手前に設定しているのでしょうね。反対に利益はなるべく伸ばす作りになっていそうです。

トータルとしては結構優秀なシステムではないでしょうか。

実際にわたしはこのストラテジーを採用してみました。

 

ストラテジーを採用するには

 

ストラテジーの採用方法1

ストラテジーを採用するのは簡単で、上の図の黄色いボタンである「稼働」をクリックします。

すると、下の図のような画面になりますので、稼働するをクリックすればストラテジーを採用できます。

ストラテジーの採用方法2

あとは、システムが判断したタイミングで勝手に売買してくれるって寸法ですね。

 

半自動売買「ジョイン」とは

Myシストレ24はストラテジーを選ぶと、勝手に売買ポイント見極めて、エントリーしてくれます。

しかし、これだとなかなか売買が出来ない(システムが実行しない)こともあります。

 

そうしたとき、売買したくて仕方ないとうずいた場合、それを満たしてくれる機能がジョインです。

ジョインのタブをクリックすると下の図のように表示されます。

ジョイン機能の説明

これは、各ストラテジーが現在取っているポジションを載せているのです。

そして、そのに後から乗っかりたければ、右側のジョインをクリックすればOK。

画面一番右下の黄色いエクストラに変わって、システムのポジションに後乗りできました(画面では実際にわたしがジョインしたのでエクストラになっているわけです)

 

自分のイメージにあうポジションを取っているシステムがあったら、それに追随しておいて、ポジションクローズ(損キリまたは利益確定)だけ任せる、なんて使い方ができるわけです。

 

Myシストレ24とミラートレーダー、MT4の関係

MT4の難しさとミラートレーダー

システム売買で世界中で使われているのはメタトレーダー(MT4またはMT5)というものです。このMT4は無料で使える上に、自由に自分のイメージするストラテジーを一から作れるので、大変人気がありたくさんの書籍が出版されております。

しかし、自由な反面プログラミング知識が求められる(プログラムが出来なくてもEAを作りこめるツールもあるが、利用するには海外FX業者への口座開設が必要)などハードルもそれなりに高いです。

 

一方でミラートレーダーは、出来合いのストラテジーがあるので、自分でプログラムしたらストラテジーを構築する必要がありません。そのため、だいぶとっつきやすいのですが、それでもストラテジーの分析や特徴把握に一定の経験が必要とされます。

 


Myシストレ24はミラートレーダーよりも使いやすい

簡単にシステムトレードを行う仕組みとしてのミラートレーダーですが、それをさらに簡単により直観的に使えるようにした仕組みがMyシストレ24ということも出来そうです。

上で見てきたように、直観的にストラテジーの性質が把握できるし、それが現在機能しているかどうかもMyシストレ24側で教えてくれます。

Fx初心者が初めてシステムトレーをやってみたいと思ったら、最適な口座だと思います。

 

実はインヴァスト証券ではミラートレーダーも使える

ミラートレーダー自体も人気のある仕組みなので、これを使いたくてインヴァスト証券を使っている人も多いです。

ミラートレーダーの機能

ミラートレーダーの画面を開いていると、上の図のように現在の為替レートを売買チャンスととらえているストラテジーがポップアップして出てきます。

自分がそれに乗ってみたいと思ったら、Buyを押せえばシステムの判断に従ったポジションを取ることが出来ます。

情報収集用にも有効

アルゴリズムが今のFX相場をどう見ているか見たいって時にも、情報取得の観点からも使えます。

どういうことからいうと、下の図はミラートレーダーの画面なのですが、NZDJPY(NZドル・円)のチャートを出しています。

アルゴリズムと人間の相場観

左側に、ユーザー(人間)とストラテジー(アルゴリズム)がそれぞれ、NZドル相場をどのように見て、実際に取引しているかを示した図を表示させました。

ユーザーはNZドル買い、円売りのポジションが多数派で、アルゴリズムは反対であることが分かります。

これをどう活かすかは、投資家一人一人の感性の世界ですが、知っておいて損がない情報だと思います。

わたしはかなり有益だと思っているので、しょっちゅうこの画面を開いています。

 

Myシストレ24の弱点

いろいろいい点を述べてきたMyシストレ24ですが、弱点もあります。

それはスプレッドがかなり広いこと。

左側にインヴァスト証券、右側にDMMFXを並べてスクリーンショットを取った図が下にあります。

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ドル円(USDJPY)の売買レートが、インヴァスト証券では売りで101.152円、買いで101.191円となっています。

右のDMMFXでは、売り101.170円、買い101.173円なので、インヴァスト証券のスプレッドがいかに広いかわかるかと思います。

これは、自動売買という仕組みを提供しているための必要不可欠なコストで、もちろん正当なものだと思います。また発注の手間などを考えれば、割に合うと考えている人が多いわけですが、もう少しだけスプレッドを縮めてくれると大変ありがたいです。

 

なお、このスプレッドの広さはシストレ24サービスにおいてもので、インヴァスト証券自体に価格競争力がないわけではないですよ。インヴァスト証券はトライオートFXというサービスを提供していますが、そちらのドル円のスプレッドは0.3銭になっており業界最狭クラスです。

詳しくは以下の記事を参考にしてください。

初心者必見!基礎からわかる初めてのFX口座ランキング

 

まとめ

まとめると、初めてシステムトレードを始めるならインヴァスト証券のシストレ24は使いやすくておすすめなのです。しかし、それには費用が掛かっているのでスプレッドはワイドですよってことです。 

 

インヴァスト証券【シストレ24】

 

為替介入とFX。単独介入と協調介入、不胎化介入と非不胎化介入の効果の違いを知ろう

為替介入とFXの関係についてまとめる

今回は為替介入とFXの関係についてまとめます。

  • 単独介入と協調介入の効果の違い
  • 不胎化介入と非不胎化介入の効果の違い

などについて基本からまとめています。

 

なぜ為替介入が必要か 

為替は国民の生活に大きく結びつく分野です。どの国も自国通貨が極端に高くなってしまったら産業の競争力が落ちるし、反対に安くなり過ぎれば資本流出や物価上昇などに悩まされることになります。

日本のように安定している国の場合は、主に円高(自国通貨高)による仕事の海外流出が問題視されるケースが多いですね。

反対に、アジア通貨危機時の東南アジアのように、国内に資本が蓄積されていない場合は、自国通貨安は海外への支払い能力に影響するため経済危機に直結します。

このように為替は一国の経済に大きな影響を与えるにもかかわらず、しばしば極端な値動きをすることがあります。

変動相場制というのは市場の調整機能によって適切な為替レートを実現する手段ですが、市場の参加者である投資家も手探りであるべきレートを探っている以上、為替市場の行き過ぎは避けられないものです。

そのため、政府や中央銀行は為替レートを注視しており、為替レートが極端な水準にあると判断した場合には為替介入を行うのです。  

 

単独介入と協調介入の違い

為替介入は中央銀行や政府(国家)といった巨大な存在が為替市場を動かそうとするものなので、FX市場に大きな影響を与えます。

しかし、その効果は為替介入の種類の違いによって大きく異なります。

効果が限定的な「単独介入」

単独介入とは、文字通り一国が為替市場に単独で介入することです。

一国単位で行うため、その国にとって都合が悪い為替水準にあれば、いつでも起こりえます。一つの国の都合だけで実施できるので、機動性が高いのです。

しかし、それで為替市場を自由に動かせるかというと、うまく行かないケースも多いのです。

日本が為替介入を行う場合は、一連の為替介入で10兆円近く使うケースがあります。欧州債務危機の影響で円高が加速した2011年10月末から5日間で9.1兆円の資金を使って為替介入しました。

しかし、それによって為替市場の流れが変わったかと言えばそんなことはなく(介入効果は短期に留まり)、その後も日本は円高に苦しみ続けることになります。

為替市場の流動性は非常に高く、1日で500兆円もの金額が売買される市場です。

日本が介入に使った10兆円近いお金は、(大きな金額なので一時的に為替レートを円安誘導することはできるが)500兆円もの流動性がある為替市場の流れを反転させるような力はないわけです。

効果抜群の「協調介入」

一国の判断で勝手に行う「単独介入」とは対照的に、複数の国で連携して行う「協調介入」というものもあります。協調介入は、単独介入と違いFX市場に絶大な影響力を持ちます。

なぜ協調介入が効果的と言えば、複数の国が絡むので単純に介入できる金額が大きい、というだけではありません。

「為替をこっちの方向に動かそう(動かすべきだ)」という国際的な合意が出来ているという事実が重いのです。

どういうことかというと、単独介入なら、日本が円安ドル高を望んでいたとしても、米国は自国通貨高を望まないかもしれません。むしろ望まないケースはかなり多いでしょう。

為替介入をする国に、反対する立場の国があれば、かならずけん制が行われます。そうした状況下で、自国の利益だけを考えて長期間介入するというのは、国際的な問題に発展してしまいます。普通の国はそうした国際問題は避けようとするので、為替介入を長期間にわたって行うことはしません。

となれば、単独介入にはタイムリミットがあるので、為替市場のプレーヤーから足元を見られやすくなります。

 

しかし協調介入ならどうでしょう。

国際協調がとれているので、反対する国はありません。

複数の国の政府が大量の資金で介入するうえに、国際協調下で行うという為替介入であるので、際限なく介入してくる可能性があります。

為替市場の投資家だとしたら、世界中の政府の向こうを張って戦うことは無意味だと思うでしょう。

だから協調介入は成功率が高く、効果的なのです。

ちなみに有名なプラザ合意もその後の先進5か国(5G)による協調介入で、ドル安トレンドを作り出すことになります。

 

ここまでで以下のことが分かりました。

  • 単独介入の効果:限定的
  • 協調介入の効果:非常に大きい

 

不胎化介入と非不胎化介入

為替介入について話題になる時に、単独か協調か、だけでなく、不胎化か非不胎化かということも話題になります。

この場合の胎化とはインフレ(率の変動)を指します。

不胎化介入とは

為替介入を行うと、介入資金を得るため政府が資金を調達します。

それにより市中(経済)に出回るお金の量(ベースマネー)が変化して、インフレ率に影響を与えます。

このインフレ率の影響を排除しようとするのが、不胎化介入です。

介入によって増減したお金を、中央銀行が吸収(または放出)して補います。

それによってお金の量(貨幣量)の変化を抑えて、インフレ率を変えずに、介入効果だけを得ようとする介入方法です。

具体例は、下の非不胎化介入の個所で示しますのでご覧ください。

非不胎化介入とは

非不胎化介入とは、介入によって変化した貨幣量をあえてそのまま放置します。

放置することによって、より大きな介入効果を目指すって言ってもよいかも知れません。

ちょっとこれは難しいので、どういうことかと具体的に説明します。

 

日銀が円売り介入をすると、日本に円資金が増えます。

この増えた資金を日銀が吸収するなら、不胎化介入になります

一方で、非不胎化介入は円売り介入によって日本に円資金が増えてもそのまま放置です。

放置することでインフレ率は上昇しやすくなります(昨今のようにデフレ色が強くなく前の状態で考えてください)。

インフレ率の上昇は、その国の通貨(この場合は日本円)の売り要因(購買力が下がるので)です。

円売りで直接為替市場に働きかけるだけでなく、インフレ率の上昇を通じて二重に為替市場に円売りを促すイメージです。

 

そのため、非不胎化介入は不胎化介入より効果的とみなされています。

 

非不胎介入>不胎化介入

 

なお、日本の介入の仕組みは自動的に不胎化介入になる仕組みになっているのですが、外国人はそんなことを知らないことが多いので非不胎化介入のうわさが流れると為替市場は大きく反応します。

 

覆面介入と口先介入

覆面介入とは

日本は基本的には為替介入を行うと直後に介入実施を公表します。

しかし、場合によっては介入を隠す(公表を控える)ことがあります。

なぜこのようなことを行うのか説明します

 

介入直後に公表しなかったとしても、為替介入の結果は毎月公開されます。すなわち、多少知らせることが遅れても、すぐに為替市場は介入の実施を知ることになります。

 

しかし、のちになって、実はあの時日本が覆面で介入していたってことが知られることで、今後も覆面でいきなり介入してくるかも知れない、という疑心暗鬼を植え付けられます。

(単独)為替介入では長期的なトレンドは作れないと説明しましたが、短期的には十分レートを動かす力を持っています。

取引を行った直後に、覆面で介入されて、自分の不利な方向にレートを動かされるかも知れないと思えば、自ずと日本政府の望む方向(大抵は円安)に逆らうポジションは取り低くなります。

覆面介入は、そうした効果を狙っていると言われています。

 

なお、金融政策の透明性が求められる最近では、覆面介入は国際的な非難さらされやすくなっています。

口先介入とは

こっそり隠れて為替介入することでより大きな介入効果を狙うのが覆面介入だとしたら、あえて「やるぞやるぞ」ということで介入効果を狙うのが口先介入です。

よく政府関係者が

「為替市場は極端な値動きになっている」

「ファンダメンタルズからみて正当化できない円高水準になっている」

「投機的な動きには断固とした措置をとるつもりだ」

などと、為替市場をけん制する発言が出ますが、こういうのを口先介入と言います。

口先で、今の為替レートには疑問(不満)を持ってますよっていうことで、為替介入を匂わせて為替市場をコントロールしようというものです。

為替介入には実弾(お金)が必要ですが、口先介入は言葉だけで済むので低コストでいくらでも行えます。

 

こうした手段を駆使して、国は為替市場で影響力を持とうとするわけですね。