株式市場調整の原因の一つ、エボラ出血熱
先々週は久しぶりに株式市場が調整しました。ダウは17,000ドル超の水準から16,000ドル割れ、日経平均も16,500円手前から14,500円付近まで急落。今回は株式市場調整の要因の一つとされているエボラ出血熱について調べてみました。
致死率が高い
致死率が50%~70%と言われており、異常な高さ。
他にも致死率が高い病気、感染症等は以下のようなものがあるようですが、
天然痘 20~50%
鳥インフルエンザ25%
黄熱 20~50%
熱帯熱マラリア 20%
ボツリヌス症 10~20%
ヤバいもの筆頭のように思っていた天然痘より高いみたいです。
感染力が高い
飛沫感染のため結構感染力が高い。飛沫感染と言えばインフルエンザ。感染メカニズム同じなだけで感染力まで同じとは言えないでしょうが、大流行しやすいインフルエンザと同様の感染メカニズムとは何とも不安。
こうゆうのって感染者数がある閾値を超えてしまったら、パンデミックの発生を阻止することが極端に難しくなりそうですよね~。
致死率が50%~70%とも言われるウイルスによるパンデミックはもう本当にやめて欲しい・・・
日本ではエボラの分析・研究が難しそう
エボラや天然痘等の分析・研究が行える施設をレベル4と呼ぶらしいのですが、日本でこのレベル4設備を持つのは、2か所のみ。国立感染症研究所と理化学研究所筑波研究所だけです。
しかし、この二つの施設ともに近隣住民の反対により、現在のところレベル3での運用のみが行われています。
つまり、今の日本においては、仮にエボラに感染しているかもしれないという患者が見つかっても、その患者の血液等を採取・培養し、エボラ感染の有無を識別できる機関が存在していないということです(実際日本で感染例がでれば運用方法を変えるのかも知れませんが)。
なお、1987年に海外渡航者がラッサ熱に感染した際には、それ故国内で確定診断・治癒確認ができず、検体を米国で調べてもらっていたとのこと。
ちなみに、世界各国におけるレベル4研究施設(公表されているもの)の数は、
オーストラリア 3、カナダ 2、フランス 1、ドイツ 4、インド 2、イタリア 2、オランダ 1、ロシア 1、シンガポール 1、南アフリカ 1、スウェーデン 1、スイス 2、中国 1、台湾 1、イギリス 3、米国 13
米国の13施設は突出しています。でも国の規模等から考えて、日本も2施設(運用上0施設)は少ない気がします・・・
日本も少し怪しくなってきましたね。40代の男性が羽田空港で微熱があるとして、念のためエボラ出血熱感染かどうか検査すると報じられています。西アフリカのリベリアに8月から2カ月間滞在した模様。
エボラ出血熱のニュースに対する金融市場の反応は鈍くなってきていて、材料としてはだいぶこなされた感がありますが、なにぶん破壊力抜群の感染症なので展開次第では今後も注目材料として急浮上ってこともありうるかと・・・