米雇用統計がびっくり下振れでした。内容とマーケットの反応をまとめておきます。
米雇用統計の内容
悪天候(記録的な大寒波)の影響もあり、米雇用統計は
非農業部門雇用者数7.4万人増と、前回実績の20.3万人増、市場予想の19.7万人増から大幅減。
ただ、失業率は6.7%(前回7.0%、予想7.0%)と大きく低下。その要因は労働参加率の低下でして62.8%と前回実績の63.0%から低下しています。
アメリカの労働参加率の低下は、高齢化に伴う勤労意欲のあまり高くない労働者層の増加がしばしば指摘されますが、現在の状況もそうした文脈でとらえられるのかもしれません。
だらだら書いたのでわかりにくいかもしれないので一言でまとめると
・雇用自体はあまり伸びなかった
・でも、働きたい人が減ったので、失業率は下がった
株式市場の反応
で、下振れした雇用者数を受けた米株式市場の反応なのですが、発表直後こそ素直に反応して下落したもの、その後は回復。
NYダウは▲7ドルの16,437ドル
S&P500は+4ポイントの1,842ポイント
となりました。
背景にあるのは、もうこれだけ雇用者の伸びが低下したら金融緩和縮小をペースダウンさせるしかないよねってことですね。
もう、なんていうか、雇用統計良くても買われる、悪くても買われるって感じですが、それが今の現実ってことですね~
先日のとても強かったADP雇用統計を受けて、ブローカーが雇用統計の予想引き上げてました。マーケットのコンセンサスも明らかに期待が高まっていたのに、それを裏切られたのにも関わらずってとこに、特に強さを感じます。
為替市場の反応
テーパリングのペースダウンが織り込まれた以上は、為替は当然ドル安です。
ドル円は104.17円まで円安となりました。通貨先物市場で、円ショート、ドルロングが貯まってるので来週以降要注目です。
一方で、新興国通貨は資金巻き戻し観測の緩和から、強め。
識者の見方はこんな感じのようです。