J-REIT市場は流動性小さくて、需給が価格動向に与える影響が大きいので、2013年12月の投資主体別売買動向をまとめておきます。
個人はNISAに備えて売ってたよ
個人投資家で、もともと利回り好きの個人投資家はリートを積極保有していましたが、前年の12月といえば証券優遇税制の期限切れやNISAの導入を控えた時期。小型株の売り圧力がすさまじかったことは記憶に新しいですが、案の定リートもたたき売ってました。
東証が2014年 1月 20日に発表した J-REITの投資部門別売買状況(2013年12月)を見ると、個人投資家 610億円を売り越し。
なんと統計を取り始めて以来、3番目の売却(売り越し)金額のようです。
投資信託はJ-REIT買いまくり
2013年 12月の東証 リート指数は3.2%上昇し、TOPIX を 0.3%下回りました。
この動きの背景にあったのは、12月に最もJ-REIT を買い越した投資信託部門。投資部門別売買状況によれば、461億円を買い越しとなりました。
数えてみれば、投資信託部門の買い越しは 2012年 6月から 19ヶ月連続です。2012年度が投資信託が過去最も大きくリートを買い越した年度ですが、そのときの買越額が 1,714億円。
この数字を比較すると、2013年12月の買越額461億円がいかに大きいかってことですね。
日銀はちょっといっぱいいっぱい
日銀の資産買い入れ基金は、J-REITの1銘柄当たり保有上限を5%としており、この上限付近の銘柄が多くなってきたため、買い入れペースは鈍化。たったの5億円買い入れにとどまりました。
買い入れ総額も日銀計画線以上に買っていると推測されているため、妥当なところかも知れません。
その他は、
銀行146億円、外人は 43億円って感じで買い越してます。個人投資家が売ったリートを投信や銀行、外人が拾ってるって構図ですね。
リートを売って得たお金を個人投資家がどこに回すのか気になります。投信経由でまたリートに入ってきたりして。