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FXにもっとも影響を与える雇用統計について詳しく解説する


2月26日 登録

雇用統計の重要性

FXで重要視しされる指標というのは世界最大の経済大国である米国の経済指標になります。

その中でも、米国の雇用情勢を占う米国雇用統計の重要性は圧倒的です。

米国の金融政策を司るFEDは、米国の物価だけでなく、雇用にも責任を負っているので、雇用統計を見ながら金融政策を決定します。そのため、雇用統計は米国の金融政策を占うものとして超重要なのです。

雇用統計とは

雇用統計とはその名のとおり、米国の雇用情勢を分析した統計です。

毎月第一金曜日に発表があるので、この日はFX市場は最も盛り上がります。

金曜ロードショウにスタジオジブリの作品が放映されると雇用統計が悪くなるっていうジブリの法則(ただのアノマリーであって、法則と呼ばれているが本来の意味での法則ではない)というものがありますが、雇用統計が金曜日だからジブリ作品とバッティングしやすいのですね。

特に、風の谷のナウシカの滅びの呪文バルスが出てくる時間帯が、ちょうど雇用統計の発表時間と近いという(夏時間か冬時間かでことなる)面白い偶然があります。

 

この雇用統計では、さまざまな雇用関連の指標が発表されるのですが、なかでも重要なのが以下の二つになります。

・非農業部門雇用者数

・失業率

非農業部門雇用者数とは

非農業部門雇用者数とは、米国の雇用者のうち農業部門の雇用者を除いた雇用者数の増減を示したものです。

よく、「雇用統計で米国の雇用が20万人増えた」みたいに言うときの雇用者数は、普通はこの「非農業部門雇用者数」を用います。

全米の家計と企業数十万社から集めた統計なのでとても信頼されています。

失業率とは

失業率とは、その名の通り米国の労働人口のうちどれくらいの人が働いているかを指名している統計です。

失業率が高いと、アメリカのマンパワーが有効に利用されていないっていう意味なので、米国の潜在成長率が発揮されていない状態と捉えられます。

失業率が高いと為替はどうなるのか?

そうした状態を避けるために、高失業率状態では、金融緩和政策が取られて景気を過熱させようとします。

FEDは市場にドルを増やすことで金融緩和を行うので、ドルがあふれ出します。それが、ドル売りにつながり、為替市場はドル安になります。

反対に、失業率が低くなると、インフレを恐れてFEDは金融引き締めを行うので、ドルが市場から減少します。これはドル不足からのドル買いを招き、為替市場はドル高に向かいます。

労働生産性の低下が雇用統計を減速させた場合、円相場への影響は?

円ドル相場は、米国の生産性によっても影響を受けます。生産性の低下は期待インフレ率を高めるため、 仮に Fed が利上げしても、期待インフレによるドル安効果が、利上げによるドル高効果を相殺するからです。これは米国の実質金利が低下する効果で日米金利差が縮小するからです。

そして、労働生産性の低下は、しばしば雇用統計に表れます。

労働生産性が低下する局面では、雇用市場が緩んでいるので、雇用統計が悪化しやすいのです。

こうした労働生産性を映す鏡としても雇用統計は使えます。雇用統計は、労働生産性の動向を通じて、米国の実質金利を推測させ、日米金利差からのドル円予想を行うのに役立つ、といえます。

雇用統計のあまり知られていない事実

雇用統計は推計値

米国の雇用統計の発表」とされているのは、月初めの第一金曜日に発表される「第一次推計値」の事を指しています。

この、第一次推計値の情報収集の方法としては、労働統計局によって準備された全米調査票によって、調査月の12日を含む週の労働調査を中心にデータを取り、12日を含む週の調査終了から3週目の金曜日に、第一次推計値が発表されるという手順になります。

第一次推計値での調査票回収率は60%と目途としています。

 

すなわち、多くの人が見ている雇用統計は、実は米国の雇用統計の60%に過ぎないのですね。

 

残りの40%はどうなるかというと、翌月以降の発表時に順次追加してアップデートしていきます。翌月で80%、翌々月で90%の調査票回収(統計データへの反映)が目安になっています。

 

だから、雇用統計を見るときは、その月の発表だけでなく、前月の発表内容の修正にも目を配るようにしましょう。

「失業率」と「非農業部門雇用者数」は、じつは別の調査に基づく

雇用統計で重要なのは以下の二つだという話をしました。

・失業率

・非農業部門雇用者数

しかし、上記の「失業率」と「非農業部門雇用者数」は、実は別の調査ベースに基づいています。

どういうことかというと、実際に過去の雇用統計で以下のようなことがありましたので、それを実例にします。

 

2013年のある月の雇用統計で以下のようなことがありました。

・非農業部門雇用者数は前月比 20.4万人増となり、市場予想(同 12.0万人)を大きく上回った

・失業率は 7.3%と 9月(7.2%)から上昇した(失業率の上昇は当然悪いこと)(市場予想:7.3%)

 

雇用者数は事前予想を上回る⇔失業率は事前予想を下回る

 

という結果になって雇用者数数と失業率が不整合に出てしまったのです。

 

どうしてこうゆうことが起きるのでしょうか。っていうのが今回言いたいことです。

 

実は雇用統計とひと言でいっても、実はこの指標、

・事業所調査

・家計調査

の二つの経済指標から成り立っています。

・失業者数は事業所調査

・失業率は家計調査

で調べたものが、発表されます。

 

よく数(雇用者数)と率(失業率)が不整合な結果になった際の解説として、労働参加率の議論が出ます。それは正しいのですが、そもそもにおいて、全く別の調査内容に基づいた結果を同時に発表しているってことを認識しておくのが非常に重要です

 

このことが当時の米雇用統計に作用したかと言えば、調査期間において米国の政府部門の閉鎖という特殊イベントがありました。

政府閉鎖の影響で自宅待機になった連邦職員は 45万人もいます。この45万人をそれぞれの統計がどのようにカウントしているかというと

 

事業所調査(雇用者数)

事業所調査上は「雇用者」にカウントされている。

 

家計調査(失業率)

家計調査上は、「失業者」とカウントしている。

 

全く逆の計上方法をとりました。この45万人のブレは大きいですよね。

 

このように、雇用統計はとても重要な指標なのですが、少し癖を持っています。

その癖も理解しながら、FXに取り組みたいですね。

 

 

 

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