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FX初心者向けまとめ解説(株式投資もあるよ)

FX初心者向けに投資情報を分かり易くまとめて解説しています。FX口座に対するレビューや通貨毎の特徴もまとめてありFX入門者にも使いやすいサイトを目指します。株式投資情報もあるので幅広い投資知識を提供します。

【ロンドン独立?】英国の国民投票の位置づけとEU離脱プロセス。



英国の国民投票がEU離脱を支持

英国のEU離脱を問う国民投票が実施され、EU離脱(brexit)が支持されることになりました。

投票当日まで残留派が優勢と伝えられていたため、金融市場は予想を裏切られて、大きく反応しました。

ポンド円は前年の190円超の水準から大きく調整した150円台の水準にあったにもかかわらず、一時は133円まで20円超の値幅を伴って下落しました。株式市場の反応も大きく、日経平均株価は、1,286円の大幅下落しました。

 

このように大きな影響を金融市場に与えて、今後も議論が波及しそうな英国の国民投票の位置づけをまとめておきます。

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国民投票に法的拘束力があるのか?

この問題に関してまず気になるのは、国民投票の結果をどの程度尊重しなければならないのかということでしょう。

そもそも、英国の議員は大半はEU残留派です。法的な拘束力がなければ、離脱プロセスが進まなくなる可能性があります。

 

間接民主制の国では、通常国民投票は重要な法的効力は持ちません。
実は、EU離脱の国民投票に関連する「EU 国民投票法(2015 年)」にても、法的効力についての条項は含まれていません。

このため法律上では、国民投票の決定は法的効力を持たないことになります。

そのため投票結果は、強制的な意味を持たず助言的な意味合いとなります。

 

そのため理論上は、英国政府は、国民投票の結果を無視することもできるわけです。

でも、実際は民意の上に政府がある以上、無視するわけにはいかないと思いますけどね。


しかし、次のように続けている。
「実際には、国民投票の結果が政府を拘束することになるだろう。理論上は助言的な意味合いで
も、実際には、国民投票の結果が次に起こることを決定するとみられる」

離脱には2年以上かかるプロセスが必要 

EU 離脱に向けた交渉は、英国政府が欧州連合条約第50 条の発動を求める意向を、欧州理事会に通知することで始まります。

欧州連合条約第50 条には以下の内容が定められています。


●いかなる加盟国も、自らの憲法が要求するところに沿って、欧州連合からの脱退を決定することが出来る
脱退を決めた加盟国は、欧州理事会にその意向を伝えなくてはならない。欧州連合は、欧州理事会が示したガイドラインを考慮しながら、脱退の手順に関する取決めと、脱退後の欧州連合との関係の枠組みについて、当該加盟国と協議して結論を下す。

この合意は欧州連合の機能に関する条約第218 条(3) に沿って交渉するものとする。それは、欧州議会の同意を得たあと、欧州連合の代理として欧州理事会が、条件付き多数決で決議する。

●脱退合意の発効日または、通知から2 年が経過した後に(欧州理事会が当該国と合意してこの期限の延長を全会一致で決定する場合は除く)、当該国に対する条約の適用は停止される」

 

よくEU 離脱までに2 年といいますが、上記のように通知から2年って意味なんですね。

また、この2年は延長可能であることも規定されています。


この期限(通知後2 年)は、離脱で合意しなかった場合に限って効力を発する。

 

世界の他の全ての国との貿易協定再交渉にどれだけ時間がかかるか、については全くの未知数です。
そのため、英国政府がEU 離脱の意向をどれだけ早く欧州理事会に伝えるのかについて、英国内では議論が進んでいます。

キャメロン首相は、国民投票でEU離脱になっていた場合は、速やかにそれを通知すると言っていましたが、本人は首相の辞任を決めたので何とも言えないところ。

離脱派の中心人物は腰が引け気味?

次の首相として最も有力なのは、前ロンドン市長のEU離脱派の中心人物だったボリス・ジョンソン氏です。

彼は「離脱のプロセスを急ぐ必要はない」と会見で発言していましています。

しかし、EU側からは「政治的不透明感が続くことを避けるため、イギリスは速やかにプロセスを進めるべき」との声明文が出ています。

さらに彼は、次期首相の有力候補とみられていましたが、首相には立候補しないこととしました。EU離脱を主導しておいてその後のかじ取りを行うつもりがないとは、無責任な印象を受けてしまいます。

 

英国の欧州における特別な地位を認めた「New Settlement for the United Kingdom within the European Union」は失効し、再交渉はしないとも発言しています。

EUとしたら、中途半端な形でいつまでも残留されるくらいなら、ほかの加盟国に離脱した際の(おそらくは混乱の)デモンストレーションとして英国を利用したいのかも知れませんね。

ロンドン独立案

今回の離脱派の勝利を受けて、英国内での分断が進みそうです。

かねてから独立問題を抱えていたスコットランドは、親EU派が多く、EU残留を望み英国からの独立を問う国民投票を再実施する議論が出ています。

 

スコットランドについては、織り込み済みな部分がありましたが、急きょ台頭してきているのは、首都ロンドンの独立論

ロンドンは国民投票では、65%以上が残留に投票しました。残留に投票した自治体トップ7は全てロンドン市内で、軒並み75-79%程度の高い残留支持率です。

そのため英国がEUから離脱するなら、

・ロンドンは独立してEUに残留する

・ロンドンは独立してスコットランドと連合する(そしてEUに加盟する)

などの希望が出ています。

 

上のリンクは、ロンドンが独立し、EUに参加することを市長Kahnに求める嘆願のサイトです。

ロンドンでは残留派の若者がデモを行っていますし、びっくりするくらい書面が集まったら面白そうです。

 

英国の国民投票は法的な拘束力がなくて、政治家はあくまで民意に従う形で国民投票の結果に従うだけです。

首都ロンドンが離脱するなら、英国から独立するって民意を突き付けた場合、政治家はどうするのでしょうか。

既に国民投票を再実施する案まで出てきています。