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豪ドル円のFXにおける特徴。資源国通貨で高金利だよ



豪ドルの特徴を総まとめ

日本人投資家がFXで真っ先に買いたい通貨といえば豪ドルです。

豪ドルがなぜ個人投資家に人気化といえば、高金利でスワップ金利が高いためです。

保有しているだけでチャリンチャリンと金利を得られる魅力は大きいのです。実は個人投資家ばかりではなく、日本の機関投資家も外債投資で高い金利が得られるので、豪ドルにはたくさん投資しています。

そのためオーストラリアの政府系機関や金融機関は、債券発行時などに頻繁に日本詣でに来るほど。

そんな日本人に大人気の豪ドルのFX市場における性質についてまとめます。

ちなみに豪ドルとはオーストラリアドルのこと。オージードルまたは単にオージー(ただのオーストラリアになってしまっている)などと呼ぶこともあります。

豪ドルは資源国通貨として有名

オーストラリアといえば、豊富な天然資源をイメージする人も多いでしょう。オーストラリアの主な輸出品目は、石炭(20%)、鉄鉱石(14%)、金(6.5%)、原油(5%)のようになっており、資源(国際商品)が大半です。そのほかにも、日本企業が多額の投資をしている天然ガスなども主要な輸出品です。

反対に工業は弱くて、日本などから自動車や機械製品を大量に輸入しています。

資源の少ない日本とはいろいろと相性が良い相手です。最近では軍事・防衛面でも日本と関係を深めていますね。

そのため豪ドルは、資源価格と深い連動を持つ資源国通貨と言われます。

原油価格と豪ドルの関係

原油価格との関係が深いと言われるとチャートが見たくなります。下に長期の原油と豪ドルのチャートを作りました。

豪ドルと原油価格

超長期のチャートにしてみました。ちょっとチャートの出来が悪くて、右軸が豪ドル円レートで左軸が原油価格になっています(表上に入れたかった)。

長期的には豪ドルが下落(円が上昇)するトレンドにあったことが分かりますね。オーストラリアは資源が豊富なのですが、反対に製造業が弱くて経常赤字国なのです。ですのでインフレ率が高く、通貨(豪ドル)はこういったトレンドになりがちです。

でも2000年代位からは、下落トレンドとは言えない値動きになっていますね。

豪ドルの底打ち感と同時に起きていることが、原油価格の上昇トレンド入りであることが確認できると思います。

原油価格の上昇期待が、オーストラリアの成長性を押し上げて、豪ドルのトレンドを強くしているのが分かりますね。

金価格と豪ドルの関係

豪ドルと金価格

豪ドルは資源国通貨と表現しましたが、資源の範囲にあるのは当然原油だけではありません。鉱物資源も豊富で、特に金価格や鉄鉱石価格との相関が高いと言われます。ただ、鉄鉱石価格は大口需要家(製鉄会社など、日本の新日鉄住金なども含まれる)との特殊契約が多くて、取引の実勢価格が市場価格とかい離してしまっています。

そのため、ここでは金価格を例にしてみたいと思います。

で作ったのが上のチャートです。

 原油よりもリズムよく連動しているように見えますね。

実際、資源価格全般のトレンドと連動しやすい金価格の方が、原油価格よりも関連性が高いと言われています。

金利の豪ドルの関係

豪ドルと豪州2年金利

高金利通貨ということで、豪州2年金利とのチャートにしました。本当は日本との金利差にした方が良いのですが、あえてシンプルにしました。

長期的にはなんとなく連動していますね。昔の高金利ぶりが(財政危機国のような)危険な水準になっているたこともわかると思います。

豪ドルを買いたいって人の一部には、豪州の高い債券金利を得たいって人がいるので、一定の関連性を持っています。

一方で、金融危機以降は関連性が薄れているようにも見えますね。

 これは、金利で表現することの難しさのひとつなのですが、オーストラリアの金利が低下しても、世界中の金利がさらに低下したり、ゼロ金利の世界に入ってしまったりすると、オーストラリアの相対的に高い金利が選好される、という現象が起きます。

オーストラリア自体の金利が下がっても、相対的な魅力からお金の流入が続くわけですね。

オーストラリアの金融政策

中央銀行はRBA

ここからは金融政策の決め方を見ていくことにしましょう。FXと金融政策は密接な関係なので。

オーストラリアの金融政策を決定機関しているのはオーストラリア準備銀行(Reserve Bank of Australia)です。略称のRBAもよくつかわれる呼び名です。


金融政策の目的

RBAの金融政策の目的は通貨の安定です。インフレターゲットを採用しており、中期的に前年比2~3%のインフレ率上昇を目指しています。インフレターゲットの水準は、政府とRBAの合意で設定しています。

そのほかにも、完全雇用の達成と経済的繁栄と人々の幸福も政策目的に掲げています。結構風呂敷が広いですね。


金融政策の意思決定方法

RBA(オーストラリア準備銀行)はReserve Bank Board を年11回開き、金融政策を議論します。1か月なのは1月に開催しないから。

各会合終了後に日本時間13:30(冬時間) または12:30(夏時間)に発表されます。

重要なイベントが日本人が活動しやすい時間に発表されるのが良いですね。NY時間とかだと朝起きたらびっくり、みたいになりがちなので。

この会合で、公開市場操作を通じて誘導されるOCRの目標値などが公表されます。

ちなみに、Reserve Bank Boardの構成メンバーは9名です。

RBA総裁(1名)、副総裁(1名)でそれぞれ議長、副議長を務めます。その他に政府からのSecretary to the Treasury 1名と、 財務相によって任命される6名の外部委員で構成されます。政府の介入がありそうなメンバー構成ですね。

RBA(オーストラリア中銀)の為替政策

オーストラリアでは、外貨準備の管理を中銀(RBA)が行っており、為替介入もRBAが行います。

RBAは、実体経済を反映するレートから明らかに上振れ(または下振れ)した場合は為替介入を行います。

また高ボラティリティー環境が継続した場合や、ビッド・オファー・スプレッドの急激に拡大した場合なども介入対象としています。

最近では、豪ドル相場の不安定化にRBAは神経をとがらせており、口先介入も積極化しています。RBAは四半期報告のなかで為替介入の詳細を公表します。

 

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