前回堕ちる企業の条件として以下の3点をあげた。
1、在庫の急増
2、売掛金の急増
3、監査法人の交代
今回追加で、より株式市場よりの観点から、堕ちる企業の条件を追加する。
4、成長の曲がり角でそれに応じた戦略が取れない(過大投資をしてしまう)企業
成長企業の売上は倍々ゲームで増える。しかし、当然需要の伸びには限界があるため、どこかで成長が鈍化することになる。賢明な企業なら、設備投資を抑えて、供給の伸びを抑制する。それによって、需要と供給のバランスが大きく崩れないようにするものだが、現実にはこれができないことが多い。
人間の意思決定として、勢いがある時に、慎重な判断をするのは難しいものらしい。
しかし、設備投資の抑制がうまくいかないと、過大な設備投資によって膨らんだ固定費が重くのしかかる。また、自らが増やした生産力が需給バランスを崩し、製品価格の下落にも見舞われる。
当然利益は急速に落ち込み、ヘタをしたら赤字になるだろう。課題投資した設備も減損する必要が出る恐れもある。
※単純化するために、同一製品を1社で供給している状態を想定して書いているが、複数供給だとしても基本的に変わらない。少しだけ、設備投資へのインセンティブが増加するだけ。
5、小売店に在庫が溢れ出した企業
小売店に在庫が溢れ出している企業を非常に危ない。売れない製品を課題に製造して、小売店に引き取ってもらっている状態だ。こうした状況が長く続くわけがなく、近い将来、売上が急速に落ち込むことは目に見えている。
小売店の在庫状況の把握に絶対の方法はないが、特売とかやっていると、小売店はその製品の在庫を処分したいんだな~って感じる。
こうゆうのが手に入ると一番いいんだけどね
http://www.nikkeimm.co.jp/pos/index.html
6、決算書の提出が遅れている企業
本来決算書を提出する予定だった日時に、それが提出できない企業は何らかの会計上のトラブルを抱えている可能性がある。
最近でもこんなことがあった。
KYCOMを監理銘柄(確認中)に指定、報告書提出遅延で - 不景気.com | IT, 上場廃止, 監理銘柄,
株式市場も決算書の提出遅れは非常に警戒しており、提出遅延ニュースが流れれば、株価の下落は必至だ。
前回、以下の記事を書いた。
堕ちる企業の3条件(と悲しい思い出) - 株式、FXのまとめ解説
この記事で、IXIとと言う会社が粉飾決算したことが発覚した際に、
なお、一連の事態が発覚した後、私の上司は「IXIは危ないと思っていた。漢字の凶に似ている」と宣っていた。
って書いたのだが、ブコメ欄でいろいろ勉強になるコメントや面白いコメントをいただいた。面白コメントは以下のとおり。
あれ、ちょっと待って・・・。MIXI は・・・?mixiも似てないか・・・!?ミッフィーが泣きながらパンチどころじゃ・・・。
ミクシィ=M凶
ですかw かなり狂った会社ですね。
id:yas-mal さん
最後のオチに吹いた。しかし、そうなるとLIXILは…。凶がLLですよ。
LIXILはそこまで呪われていたんだ・・・
面白い方多いですねwよく思いつくな~
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